大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和32(オ)136 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

論旨は、裁判上の自白取消に関する原審の判断を争うが、原審は所論甲第一、第

二号証が第三者に対する関係において効力を生ぜしめる趣意で作成されたものであ

り、被上告人本人が右趣意でその成立を認める意思であつたところ、第一審第一回

口頭弁論でその表示を誤まり、上告人主張事実を全部認める旨答えてしまつたもの

であることを認定しているのであり、右事実関係のもとにおいて右判断は相当であ

るから、論旨は理由がない。論旨はまた、理由不備の違法を主張するが、原審は所

論売買、買戻乃至明渡の合意がその当事者間の関係において効力を生ぜしめる趣旨

ではなかつたのであり、従つてこれにより上告人がその主張する如き係争家屋の所

有権及び被上告人に対する家屋明渡請求権を取得するに由なかつた旨を認定判断し

ていること原判文上明らかであるから、原審が所論の点につき判示しなくとも所論

違法ありと云い得ない。論旨は理由がない。

その余の論旨は、上告人が原審で主張しなかつた事実や原判示に副わない事実に

基き法令違背を云い、或は原審の事実認定、証拠の取捨判断を非難するに帰着する

から、すべて採用し得ない。(なお、論旨第一点引用の大審院判例は原審の認定判

断と牴触する趣旨のものではない)。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 垂 水 克 己

裁判官 島 保

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裁判官 河 村 又 介

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